Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
みずのしたのいし
水の下の石
山本 周五郎
Leggi 水の下の石 (みずのしたのいし) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 13.791 caratteri · 28 schermate
「小弥太の墜ちたのはどの辺だ」濠端へ来ると図書助がそう訊いた、「……あの桁の折れているところです」大七の指さすほうへ人々の眼が集った、図書助はふり返って水練に自信があるという兵を招いた、「そのほう濠へはいって底をみてまいれ、水が濁っているようだからよく注意して……」その兵はすぐに石垣を伝っておりてゆき、しずかに水の中へ身を沈めた。いったい旗がしらはなにを求めているのか、みんな不審に思いながらじっと覓めていた。巧みに水中へもぐり入った兵は、いちど息をつきに浮きあがり、二どめにはかなりながいこと潜っていた、そして次ぎに水面へあらわれたときには、ひとふりの短刀を口に銜えていた、かれが城壁へ登って来るのを待ちかねて、大七はそばへ駆け寄り「どうした」と叫んだ、かれは水浸しの髪を両手で押え、銜えていた短刀を大七に渡した、「……小弥太はおりました」「…………」「あの水底にいます」「水底にどうしておる」図書助がそう訊いた、かれはぶるっと顔をぬぐい、妙な手ぶりをしながら答えた、「……死んでおります、水底にひと抱えほどの石があります、かれはその石をこう抱えて死んでおります」