Classici giapponesi con furigana
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すいちゅうのきゅうでん
水中の宮殿
野村 胡堂
Leggi 水中の宮殿 (すいちゅうのきゅうでん) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 26.533 caratteri · 52 schermate
小屋は板敷の六畳ほどのが二つ、それに小さい物置がついているだけ、不自由といえば不自由ですが、夏だけ十日や二十日だったら、キャンプのつもりで五人や七人暮せないことはありません。
「まア、随分大変ね、こんなに川底が見えて」
小屋を出て、北上川の岸へ降りると、さすがに、この一、二年来の、父立花博士の苦心が思いやられます。昔の平泉館の秘密を探る為に、北上川に大堤防を築いて、昔の桜川の流域に流し込み、水のなくなった河床を縦横に掘下げているのです。
「綾子さんのお父様は、大変な仕事を始めたんだね」
健一も、この大工事の跡を見ると、さすがに舌をまきます。
「でも、花井さん達が番をして、後を荒さないようにしていてくれたから、すぐにでも仕事を続けられるじゃありませんか、費用はお父様が出して下さるそうだから、大急ぎで人夫を集めて、発掘の仕事を始めましょうよ。――花井さんは指図が出来るでしょう」
燿子は相変らず頭のよさを発揮して、グングン物事を運びます。健一、燿子の父で、大実業家の翠川氏が後援してくれれば、この仕事は思いの外順調に進むでしょう。
「出来るつもりです。今までも大抵僕がやったんですから」