Classici giapponesi con furigana
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えがわらんこ
江川蘭子
江戸川 乱歩
Leggi 江川蘭子 (えがわらんこ) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.151 caratteri · 23 schermate
「止そうよ。こんないたずら」
「あんた、恐いの」
ラン子は躊躇している青年の手を握って、一つのコップの上へ持って行って、振り動かした。粉薬はソーダ水に落ちてツーッと底の方へ沈んで行った。
「オイ、ラン子、何をかき廻しているんだね」
帰って来た老人が機嫌よく云った。
「お爺さんのソーダ水よ。かき廻してあまくして上げているんだわ。サ、皆で呑みましょうよ」
老人も青年もラン子も、一つずつコップを持った。
「お爺さん、断って置きますがね。その中には毒薬が這入っているのよ。今、あたしが入れたのよ。ねえ、四郎さん」
アダムス青年は、顔の筋を固くして、恐怖の表情を現わすまいと、一生懸命になっていた。
「ホウ、お前が、毒薬をね。わしを殺して置いて、四郎さんと御夫婦にでもなろうという訳かね。ハハハハハハハ」
老人は十六歳の少女と、子供子供した混血児を軽蔑していた。
「ねえ、四郎君、どうしたもんだろうね。これを呑んだもんだろうかね」
彼は脂肪の塊りみたいな腕で、アダムス青年のきゃしゃな肩を抱いて、愛撫する様にゆすぶった。
結局老人は、そのソーダ水を豚の様に喉を鳴らして、すっかり飲みほしてしまった。