Classici giapponesi con furigana
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かはくれいじょう
河伯令嬢
泉 鏡花
Leggi 河伯令嬢 (かはくれいじょう) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 33.763 caratteri · 68 schermate
あの話を――と云って、よくその職人にねだったものです。
ただ悪戯にさえ嬉い処を、うしろに瓜畑があります。――路近い処には一個も生っていませんから、二人して、ずッと畑を奥へ忍ぶと、もこもこと月影を吸って、そこにも、ここにも、銀とも、金とも、紫とも、皆薄青い覆輪して、葉がくれの墨絵もおもしろい。月夜に瓜畑へ入らないではこの形は分りません。いや、お優さんと一所でなくては。――一個、掌にのせました。が夜露で、ひやりとして、玉の沓、珊瑚の枕を据えたようです。雲の形が葉を拡げて、淡く、すいすいと飛ぶ蛍は、瓜の筋に銀象嵌をするのです。この瓜に、朝顔の白い花がぱっと咲いた……結綿を重そうに、娘も膝に袂を折って、その上へ一顆のせました。いきなり歯を当てると、むし歯になると不可いと、私のために簪の柄を刺して、それから、皮を取って、裂目を入れて、両つに分けて、とろとろと唇が触ったか、触らない中に――
いまの鼠、田鼠の形を、およそ三百倍したほどな、黒い影が二つ三つ五つ六つ、瓜畑の中へ、むくむくと湧いて、波を立てて、うねって起きた。
(泥棒。)
(どッ、泥棒。)
と喚くや否や、狼のように人立して、引包んで飛かかった。