Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かっぱ

河童

芥川 竜之介

Leggi 河童 (かっぱ) di Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 37.576 caratteri · 75 schermate

Aozora Bunko

六

僕はある月のいい晩、詩人のトックと肘を組んだまま、超人倶楽部から帰ってきました。トックはいつになく沈みこんでひとことも口をきかずにいました。そのうちに僕らは火かげのさした、小さい窓の前を通りかかりました。そのまた窓の向こうには夫婦らしい雌雄の河童が二匹、三匹の子どもの河童といっしょに晩餐のテエブルに向かっているのです。するとトックはため息をしながら、突然こう僕に話しかけました。

「僕は超人的恋愛家だと思っているがね、ああいう家庭の容子を見ると、やはりうらやましさを感じるんだよ。」

「しかしそれはどう考えても、矛盾しているとは思わないかね?」

けれどもトックは月明りの下にじっと腕を組んだまま、あの小さい窓の向こうを、――平和な五匹の河童たちの晩餐のテエブルを見守っていました。それからしばらくしてこう答えました。

「あすこにある玉子焼きはなんと言っても、恋愛などよりも衛生的だからね。」

六

実際また河童の恋愛は我々人間の恋愛とはよほど趣を異にしています。雌の河童はこれぞという雄の河童を見つけるが早いか、雄の河童をとらえるのにいかなる手段も顧みません、一番正直な雌の河童は遮二無二雄の河童を追いかけるのです。