Classici giapponesi con furigana
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いずみきょうかせんせいのこと
泉鏡花先生のこと
小村 雪岱
Leggi 泉鏡花先生のこと (いずみきょうかせんせいのこと) di 小村 雪岱 (こむらせったい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3297 caratteri · 7 schermate
大根おろしなども非常にお好きなのだそうですが、生が怖くて茹でて食べるといった風であり、果物なども煮ない限りは一切口にされませんでした。
先生の熱燗はこうした生物嫌いの結果ですが、そのお燗の熱いのなんのって、私共が手に持ってお酌が出来るような熱さでは勿論駄目で、煮たぎったようなのをチビリチビリとやられました。
自分の傍に鉄瓶がチンチンとたぎっていないと不安で気が落着かないという先生の性分も、この生物恐怖性の結果かも知れません。
生物以外に形の悪いもの、性の知れないものは食べられませんでした。シャコ、エビ、タコ等は虫か魚か分らないような不気味なものだといって、怖気をふるっておられました。ところが一度ある会で大変良い機嫌に酔われまして、といっても先生は酒は好きですが二本くらいですっかり酔払ってしまわれる良い酒でしたが、どう間違われてか、眼の前のタコをむしゃむしゃ食べてしまわれました。それを発見して私は非常に吃驚しましたが、そのことを翌日私の所へ見えられた折に話しをしましたら、先生はさすがに顔色を変えられて、「そういえば手巾にタコの疣がついていたから変だとは思ったが――」