Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
はたのてい
波多野邸
豊島 与志雄
Leggi 波多野邸 (はたのてい) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 22.194 caratteri · 45 schermate
「千枝子さんは、あなたを好きだったようではありませんか。」
彼はまた唇を歪めた。ややあって言った。
「愚問には答えません。」
彼女は揶揄するように眼を光らした。
「でも、あのひと、好かれるたちね。山口さんは、ひところ、だいぶ熱心のようでしたし、佐竹さんも、好意を持っていらっしゃるようですよ。」
「だから、私もそうだというんですか。」
房江は頭を振って微笑んだ。
吉村も微笑んだ。
「あのひとは、なんだか気の毒ですね。顔も綺麗な方だし、頭もよい方だから、一応はまあ誰にでも好かれるでしょうが……単にそれだけですね。」
「それだけ……ですって。」
「つまり、恋人にも、また妻にも、ふさわしくないところがありますよ。」
「どんなとこなんでしょう。」
「恋人としては、顔の表情があまりきっぱりしすぎていますし、妻としては、手があまり美しすぎますよ。」
「そんなことが、邪魔になるでしょうか。」
「なりますよ。一応は好きになっても、それから先が躊躇される……つまり、後味がわるそうだというのでしょうか。」
「まあ、後味が……。」
「そういう女が、それも、普通の婚期をすぎた女に、ずいぶんありますね。