Classici giapponesi con furigana
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なきむしこぞう
泣虫小僧
林 芙美子
Leggi 泣虫小僧 (なきむしこぞう) di 林 芙美子 (はやしふみこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 34.906 caratteri · 70 schermate
「莫迦ッ! 場所を考えて言えよ。――早く啓坊に飯でも食べさせてやりッ」
「白ばくれて、何ですかッ、私が何にも知らないと思って……皆知ってますよ」
「知ってたらなおいいじゃないか、俺が虎になって帰ったからって、何も手前エが知ってるッて威張るこたアないだろう………」
「兎に角いいわよ、後で啓吉に訊いてみますからねえ……」
「啓吉! こんな莫迦な、叔母さんに余計なことをいうと承知しないよ。いいかい、ええ? そのかわり叔父さんが金魚鉢買ってやるよ、欲しいっていったろう……」
「まア、そンな金あったら、伸ちゃんの襟衣を買ってやりますよ。啓吉啓吉なンて何ですか! 弱味があるンでしょう? ――本当に、死んだ義兄さんそっくりで、梟みたいな目玉……啓ちゃんには罪はないけど、厭になっちゃうわ……」
「あ、あ、秋日和で、菅公なぞはハイキングとしゃれてるのに、朝から夫婦喧嘩か、こっちが厭になるよ。――伸ちゃんもお出でッ、襯衣買ってやるよ」
勘三は、寛子の容子をうかがっている啓吉の頭を押して伸一郎を背負うと、どんどん路地の外へ出て行った。
「いいかい、叔母さんに何でも黙ってンだよ」
「…………」