Classici giapponesi con furigana
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うかぶひこうとう
浮かぶ飛行島
海野 十三
Leggi 浮かぶ飛行島 (うかぶひこうとう) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 124.009 caratteri · 249 schermate
川上はこんなことをいいました。『貴様にもよくわかる無用の長物の飛行島を、なぜ千五百万ポンドの巨費をかけてつくるのだろうか。しかも飛行島を置くなら、なにもあんな南シナ海などに置かず、大西洋の真中とか、大洋州の間にとか、いくらでももっと役に立つところがあるではないか』――といったんです。艦長」
「うむ、なるほど」
艦長は言葉もすくなく、しずかにコップを唇にもっていった。
長谷部大尉の方は、これは血走った眼をして、実に真剣な色が見える。
「――そこで私は今夜、そういった川上の腹の中を読みとることが出来たのです。艦長、川上は、重大な決意を固めてあの飛行島に単身忍びこんでいるのに違いありませぬ。艦長。私のこの考えをどう思われますか――」
そういって長谷部大尉は、艦長のコップに、また酒を満々と注いだ。
「なるほどなあ、――」
「ふだんから仲よしだったからいうのでありませんが、彼奴は実に珍しくえらい男です。そういうことを本当にやってのける男です。しかも寸分の間違もなくやるという恐しい男です。川上は必ず飛行島に忍びこんでいます。そしてわが帝国のために命をあの飛行島で捨てようとしているのです。