Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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うきぐも

浮雲

二葉亭 四迷

Leggi 浮雲 (うきぐも) di 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 112.980 caratteri · 222 schermate

Aozora Bunko

と見れば常さえ艶やかな緑の黒髪は、水気を含んで天鵞絨をも欺むくばかり、玉と透徹る肌は塩引の色を帯びて、眼元にはホンノリと紅を潮した塩梅、何処やらが悪戯らしく見えるが、ニッコリとした口元の塩らしいところを見ては是非を論ずる遑がない。文三は何もかも忘れてしまッて、だらしも無くニタニタと笑いながら、

「お皈なさい。どうでした団子坂は」

「非常に雑沓しましたよ、お天気が宜のに日曜だッたもんだから」

ト言いながら膝から先へベッタリ坐ッて、お勢は両手で嬌面を掩い、

「アアせつない、厭だと云うのに本田さんが無理にお酒を飲まして」

「母親さんは」

ト文三が尋ねた、お勢が何を言ッたのだかトント解らないようで。

「お湯から買物に回ッて……そしてネ自家もモウ好加減に酔てる癖に、私が飲めないと云うとネ、助けて遣るッてガブガブそれこそ牛飲したもんだから、究竟にはグデングデンに酔てしまッて」

ト聞いて文三は満面の笑を半引込ませた。

「それからネ、私共を家へ送込んでから、仕様が無いんですものヲ、巫山戯て巫山戯て。それに慈母さんも悪いのよ、今夜だけは大眼に看て置くなんぞッて云うもんだから好気になって尚お巫山戯て……オホホホ」