Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
うきぐも
浮雲
二葉亭 四迷
Leggi 浮雲 (うきぐも) di 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 112.980 caratteri · 222 schermate
「ハテどうしたものだろう」
物皆終あれば古筵も鳶にはなりけり。久しく苦しんでいる内に文三の屈托も遂にその極度に達して、忽ち一ツの思案を形作ッた。所謂思案とは、お勢に相談して見ようと云う思案で。
蓋し文三が叔母の意見に負きたくないと思うも、叔母の心を汲分けて見れば道理な所もあるからと云い、叔母の苦り切ッた顔を見るも心苦しいからと云うは少分で、その多分は、全くそれが原因でお勢の事を断念らねばならぬように成行きはすまいかと危ぶむからで。故に若しお勢さえ、天は荒れても地は老ても、海は枯れても石は爛れても、文三がこの上どんなに零落しても、母親がこの後どんな言を云い出しても、決してその初の志を悛めないと定ッていれば、叔母が面を脹らしても眼を剥出しても、それしきの事なら忍びもなる。文三は叔母の意見に背く事が出来る。既に叔母の意見に背く事が出来れば、モウ昇に一着を輸する必要もない。「かつ窮して乱するは大丈夫の為るを愧る所だ」
そうだそうだ、文三の病原はお勢の心に在る。お勢の心一ツで進退去就を決しさえすればイサクサは無い。何故最初から其処に心附かなかッたか、今と成ッて考えて見ると文三我ながら我が怪しまれる。