Classici giapponesi con furigana
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うきぐも
浮雲
二葉亭 四迷
Leggi 浮雲 (うきぐも) di 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 112.980 caratteri · 222 schermate
文三は些し躊躇て梯子段を降果てお勢の子舎の入口まで参りは参ッたが、中へとては立入らず、唯鵠立でいる。
「お這入なさいな」
「エ、エー……」
ト言ッたまま文三は尚お鵠立でモジモジしている、何か這入りたくもあり這入りたくもなしといった様な容子。
「何故貴君、今夜に限ッてそう遠慮なさるの」
「デモ貴嬢お一人ッきりじゃア……なんだか……」
「オヤマア貴君にも似合わない……アノ何時か、気が弱くッちゃア主義の実行は到底覚束ないと仰しゃッたのは何人だッけ」
トの首を斜に傾しげて嫣然片頬に含んだお勢の微笑に釣られて、文三は部屋へ這入り込み坐に着きながら、
「そう言われちゃア一言もないが、しかし……」
「些とお遣いなさいまし」
トお勢は団扇を取出して文三に勧め、
「しかしどうしましたと」
「エ、ナニサ影口がどうも五月蠅ッて」
「それはネ、どうせ些とは何とか言いますのサ。また何とか言ッたッて宜じゃア有りませんか、若しお相互に潔白なら。どうせ貴君、二千年来の習慣を破るんですものヲ、多少の艱苦は免れッこは有りませんワ」
「トハ思ッているようなものの、まさか影口が耳に入ると厭なものサ」
「それはそうですヨネー。