Classici giapponesi con furigana
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よくそうのはなよめ
浴槽の花嫁-世界怪奇実話1
牧 逸馬
Leggi 浴槽の花嫁-世界怪奇実話1 (よくそうのはなよめ) di 牧 逸馬 (まきいつま) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 48.908 caratteri · 96 schermate
とにかく、これによってパッカアは、それほど有力な容疑者――というより百パーセントに確定的な犯人――の身柄に偶然接近しえた、最初の、そしておそらくは最後の絶好機会を恵まれていながら、その怯懦と愚鈍からみすみすそれを逸し去ったのは、すくなくともこの場合、当然身を挺して警察と公安を援助すべき公共的義務精神の熱意と果敢さにおいて、いくぶん欠除するところあるをいなめない、つまりあまり望ましくない市民だというので、なにしろイギリスのことだからいろいろとやかましい議論がおこり、可哀そうに、果物屋の主人公はこのところすっかり男をさげてしまった。が、結局、あとからはなにを言ってもはじまらない。これらパッカアの失態にたいする叱責のすべては、いわば溢れた牛乳の上に追加された無用の涙にしかすぎなかった。機会は、それが絶好のものであればあるほど、去る時は遠心的に遠く去るものである。そして、多くの場合、ふたたび返ってはこない。「電車が犯人を乗せて町のむこうに消えました」とはうまいことを言った。この騒動中の騒動に頓着なく、犯行はその後も依然として間歇的に頻発したが、犯人そのものの影は、その時消え去って以来、いまだに消えたまんまなのだ。