Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

うみがよんだはなし

海が呼んだ話

小川 未明

Leggi 海が呼んだ話 (うみがよんだはなし) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3700 caratteri · 8 schermate

Aozora Bunko

三

おじさんが、そのときのことを思い出すと悪いと思ったからです。

三

自転車屋の後へ乾物屋ができてから、二か月ばかりたつと、勇ちゃんの叔父さんは、不思議な病気にかかりました。それは、ふいに原因のわからぬ熱が出て、手足がしびれてきかなくなるのでした。とりわけ、西の空が夕焼けをする、日暮れ方に熱が出るというのであります。そして、近所の医者に見てもらったけれど、なんの病気かわからないというのでした。このことが、また近所のうわさになったのです。

「勇ちゃんの叔父さん、きょう病院へいったよ。」と、正二が、いいました。

清吉と正二は、学校の帰りに、乾物屋の前を通ると、おじさんが、店にすわっていました。二人は、入ってそばへ腰かけました。

「おじさん、顔色がわるいね。」

「病院へいって、見てもらってきたの?」

おじさんは、二人の子供の顔を見て笑いながら、

「海が、おれを呼ぶんだよ、子供の時分から、水をもぐってきたものが、陸へ上がりきってしまうと体がきかなくなって怖ろしいことだな。」

「そんなら、おじさん、また海へ帰るの。」

「ああ、海へ帰って、もぐりたくなった。そうすれば、体もじょうぶになるということだ。