Classici giapponesi con furigana
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うみにいくるひとびと
海に生くる人々
葉山 嘉樹
Leggi 海に生くる人々 (うみにいくるひとびと) di 葉山 嘉樹 (はやまよしき) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 161.305 caratteri · 321 schermate
彼女は、まるで夢遊病者か何かのように、天井を向いたっきり、その大きく開いた目を、自分の頭蓋骨の内部でも凝視しているように、じっと据えて、熱に浮かされてるように、早口に、熱心に、そして、一人で小火を消しでもしてるようにあせって、あわてて話した。そのくせ、彼女のからだはそこへ鋲でねじつけられでもしたように、動かなかった。
小倉は、よく話がわかった。そして、自分が、気取り屋でばかであることを、十分にこっぴどくやっつけられていることも知っていた。けれども、それにしても、「何という聡明な女だろう」と、彼はもうすっかり眠けを奪われてしまって、女の言葉の方向の動くがままに、その疲れ切った意識を引きずり回され、血みどろにされるのであった。
「そしてね、そんなばかげたことは、あるはずがないのだけれどね、私たちも、また、ばかなのよ。なぜだと思って? それはね、私たちはいつでもきまり切ってばかだけに惚れるのよ。そのばかはね、いつでもきまり切って、戸惑いした雀のように、間違って飛び込んで来るだけなのよ。ホホホホホ、ね、小倉さん、あなたはご自分が賢くって品行のいい、船のりには珍しい、堅い、善良な、そしても一つあるのよ、人類のためになる人間だと思ってるのね。