Classici giapponesi con furigana
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うみにいくるひとびと
海に生くる人々
葉山 嘉樹
Leggi 海に生くる人々 (うみにいくるひとびと) di 葉山 嘉樹 (はやまよしき) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 161.305 caratteri · 321 schermate
「おやじはチャンス取りか」三上はブッキラ棒にきいた。
「ええ、相変わらず、急いでるの? それともゆっくりできて?」とおばさんはきいた。
「急がねえよ、上がらしてもらおう」といって、彼はもうそこへ上がってるんだったが、長火鉢の前の座ぶとんの上へ「上がらしてもらって」おばさんの長煙管で、スパスパと煙草を吸い始めた。
「随分ごぶさたね、三上さん。あっちにはこんなにごぶさたしやしないでしょうね。おこられるからね」
「真金町? 毎航海さ、おやじはおそくなるだろうね。今幾人いる」
「十一人、暮れに迫って、口はないし、はいるところはないし、おやじさん、困っててよ」と指で丸をこしらえて見せた。十一人の船員たちが今休んでいるのであった。
「おばさんのご亭、まだ帰らないかい?」三上はきいた。
「帰らないよ、まだ。向こうで髪の毛の赤い、青い目の女房でも持ってるだろうよ」
「そのつもりで浮気をしてると、えらいことになるぜ。ハッハハハハ」
「相手さえあればね。ホホホホホ」
「僕は下船したんだから、当分また厄介になるよ。頼むよ、いいかい。チョッと出かけて来るから、おやじが帰ったらそういっといとおくれよ」