Classici giapponesi con furigana
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うみにいくるひとびと
海に生くる人々
葉山 嘉樹
Leggi 海に生くる人々 (うみにいくるひとびと) di 葉山 嘉樹 (はやまよしき) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 161.305 caratteri · 321 schermate
彼女は、その醜体を見られるのが恥ずかしそうに、抜き足さし足で早朝、何食わぬ顔をして、室蘭港へはいった。
すぐに石炭積み込み用の高架桟橋へ横付けになるべきであったが、ボイラーの荷役の済むまでは沖がかりになるので、室蘭湾のほとんどまん中へ、今抜いたばかりの錨を何食わぬ顔をして投げた。
万寿丸が属する北海炭山会社のランチは、すぐに勢いよくやって来た。
とも、おもてのサンパンも、赤毛布で作られた厚司を着た、囚人のような船頭さんによって、漕ぎつけられた。沖売ろうの娘も逸早く上がって来た。
水夫たちは、ボイラー揚陸の準備前に、朝食をするために、おもてへ帰って来た。
食卓には飯とみそ汁と沢庵とが準備されてある。一方の腰かけのすみには、沖売ろう――船へ菓子や日用品を売り込みに来る小売り商人――の娘が、果物や駄菓子などのはいった箱を積み上げて、いつ開こうかと待っているのであった。
船員は、どんな酒好きな男でも、同時に菓子好きであった。それは、監獄の囚人が、昼食の代わりに食べるアンパンを持って通る看守を見て、看守はアンパンが食べられるだけ、この世の中で一番幸福な人間だと思うのと同じであった。