Classici giapponesi con furigana
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うみのおどり
海の踊り
小川 未明
Leggi 海の踊り (うみのおどり) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3419 caratteri · 7 schermate
日本海の荒波が、ドドン、ドドンといって岸を打っています。がけの上に、一本の松の木が、しっかり岩にかじりついて、暗い沖をながめて、嵐にほえていました。
そこへ、どこからともなく、紅い、いすかが飛んできて、松の木にとまりました。
「松の木さん、なんで、そんなに腹だたしそうにどなっているのですか?」といいました。
松の木は、頭の毛を逆立て、いまにも岩からはなれて、沖の方へ飛んでゆきそうな、いらだたしげなようすをしながら、
「まだ、あの船が見えないからだ……。」と答えました。
いすかには、ただ、それだけ聞いたのでは理由がわからなかった。
「あの船って、どんな船ですか。それにはだれか、あなたのお知り合いの方でも乗っているのですか。」と聞きました。
ぶっきらぼうの松の木は、いすかにくどくど聞かれるのを好きませんでした。なぜなら、自分の心配をひとに話したって、どうなるものでもなく、また、それにかかわりのない他人が聞いても、なんのためにもなるものでないと思われたからです。で、この小鳥を枝から振り落としてしまおうかと思ったが、黒い目をした、りこうそうな顔つきを見ると、そうもできなく、松の木は、ありのままの話をして聞かせました。