Classici giapponesi con furigana
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いんばいふ
淫売婦
葉山 嘉樹
Leggi 淫売婦 (いんばいふ) di 葉山 嘉樹 (はやまよしき) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 13.446 caratteri · 27 schermate
私は飛び上った。
「ビックリしなくてもいいよ。俺だよ。どうだったい。面白かったかい。楽しめたかい」そこには蛞蝓が立っていた。
「あの女がお前のために、ああなったんだったら、手前等は半死になるんだったんだ」
私は熱くなってこう答えた。
「じゃあ何かい。あの女が誰のためにあんな目にあったのか知りたいのかい。知りたきゃ教えてやってもいいよ。そりゃ金持ちと云う奴さ。分ったかい」
蛞蝓はそう云って憐れむような眼で私を見た。
「どうだい。も一度行かないか」
「今行ったが開かなかったのさ」
「そうだろう、俺が閂を下したからな」
「お前が! そしてお前はどこから出て来たんだ」
私は驚いた。あの室には出入口は外には無い筈だった。
「驚くことはないさ。お前の下りた階段をお前の一つ後から一足ずつ降りて来たまでの話さ」
此蛞蝓野郎、又何か計画してやがるわい。と私は考えた。幽霊じゃあるまいし、私の一足後ろを、いくらそうっと下りたところで、音のしない訳がないからだ。
私はもう一度彼女を訪問する「必要」はなかった。私は一円だけ未だ残して持っていたが、その一円で再び彼女を「買う」と云うことは、私には出来ないことであった。