Classici giapponesi con furigana
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せいしんあん
清心庵
泉 鏡花
Leggi 清心庵 (せいしんあん) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.494 caratteri · 26 schermate
「お前、私達だって、口じゃあ分るようにいえないよ。皆尼様が御存じだから、聞きたきゃあの方に聞くが可いんだ。」
「そらそら、その尼様だね、その尼様が全体分らないんだよ。
名僧の、智識の、僧正の、何のッても、今時の御出家に、女でこそあれ、山の清心さんくらいの方はありやしない。
もう八十にもなっておいでだのに、法華経二十八巻を立読に遊ばして、お茶一ツあがらない御修行だと、他宗の人でも、何でも、あの尼様といやア拝むのさ。
それにどうだろう。お互の情を通じあって、恋の橋渡をおしじゃあないか。何の事はない、こりゃ万事人の悪い髪結の役だあね。おまけにお前様、あの薄暗い尼寺を若いもの同士にあけ渡して、御機嫌よう、か何かで、ふいとどこかへ遁げた日になって見りゃ、破戒無慙というのだね。乱暴じゃあないか。千ちゃん、尼さんだって七十八十まで行い澄していながら、お前さんのために、ありゃまあどうしたというのだろう。何か、千ちゃん処は尼さんのお主筋でもあるのかい。そうでなきゃ分らないわ。どんな因縁だね。」
と心籠めて問う状なり。尼君のためなれば、われ少しく語るべし。
「お前も知っておいでだね、母上は身を投げてお亡くなんなすったのを。