Classici giapponesi con furigana
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せいひんのしょ
清貧の書
林 芙美子
Leggi 清貧の書 (せいひんのしょ) di 林 芙美子 (はやしふみこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 18.061 caratteri · 36 schermate
もしも、どうしても殴ると云うのンなら、私は……またあなたから離れなければならないもの、それに、私は今度殴られたら、グラグラした右の肋骨の一本は見事に折れて、私は働けなくなってしまうでしょう」
「ホウ……そんなに前の男は君を殴っていたのかね」
「ええこのボロカス女メと云ってね」
「道理で君はよく寝言を云っているよ。骨が飛ぶからカンニンしてッ、そう云って夢にまで君は泣いているンだよ」
「だけど――けっして、別れた男が恋しくて泣いているんじゃないでしょう。あんまり苛められると、犬だって寝言にヒクヒク泣いているじゃありませんか」
「責めているわけじゃない。よっぽど辛かったのだろうと思ったからさ」
「この鰺はもう食べませんか」
「ああ」
飯台が小さいためか、魚が非常に大きく見えた。頭から尻尾まである魚を飯の菜にすると云う事は久しくない事なので、私は与一の食べ荒らしたのまで洗うように食べた。与一は皿の上に白く残った鰺の残骸を見て驚いたように笑った。
「女と云う動物は、どうして魚が好きなのかね」
「男のひとは鱗が嫌いなンでしょう」
「鱗と云えば、お前が持って来た鯉の地獄壺を割ってみないかね、引越しの費用位はあるだろう」