Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

わたらせがわ

渡良瀬川

大鹿 卓

Leggi 渡良瀬川 (わたらせがわ) di 大鹿 卓 (おおしかたく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 280.528 caratteri · 557 schermate

Aozora Bunko

「はア……」

傍から村山がとりなすように「いつ敵が妨害にくるかもしれんというので、若いものが用心のために持ちたがるから黙認してるんですよ」

「うん」とうなずいて正造は庭の方へ大声で「防衛のためなら致しかたないが、万が一の場合にも必ず兇器の使用は避けなければならん。選挙の運動にそういう手段が入るのは憲政の精神に反することだから」

正造たちが門前に立ちでると、先刻の若者たちが軒先にはためく大旗をとって担いだ。霰はやんだが暗い空に黒々と雲が動いて、吹きつける風が膚を刺すように痛い。それぞれに顔をしかめた人々の姿はなにか悲壮な闘争を行く手に暗示されつつ敢えて出発してゆく一群のように見えた。総宗寺の山門をくぐると、本堂にあふれて高縁を埋めていた人々がまず拍手してむかえた。ただちに開会となり、六七名の有志が起って時事を論じ政治を談じて気勢をあげた。最後に正造が起ったときには、すでに夕闇が迫り、寒気も一段ときびしくなっていたが、聴衆はかたずを呑んで正造の語りだす声にきき入った。

「諸君、私はさきほども栃鎮々々とよぶ声をききました。これはこの正造に対する親しみの愛称だと心得ております。