Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ゆなのたましい

湯女の魂

泉 鏡花

Leggi 湯女の魂 (ゆなのたましい) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 27.936 caratteri · 55 schermate

Aozora Bunko

見せたのであります。

そして坊さんが言うのに、まず見た処この拇指に、どの位な働きがあると思わっしゃる、たとえば店頭で小僧どもが、がやがや騒いでいる処へ、来たよといって拇指を出して御覧なさい、ぴったりと静りましょう、また若い人にちょっと小指を見せたらどうであろう、銀座の通で手を挙げれば、鉄道馬車が停るではなかろうか、も一つその上に笛を添えて、片手をあげて吹鳴らす事になりますと、停車場を汽車が出ますよ、使い処、用い処に因っては、これが人命にも関われば、喜怒哀楽の情も動かします。これをでかばちに申したら、国家の安危に係わるような、機会がないとも限らぬ、その拇指、その小指、その片手の働きで。

しかるをいわんや臨兵闘者皆陣列在前といい、令百由旬内無諸哀艱と唱えて、四縦五行の九字を切るにおいては、いかばかり不思議の働をするかも計られまい、と申したということを聞いたのであります。

いや、余事を申上げまして恐入りますが、唯今私が不束に演じまするお話の中頃に、山中孤家の怪しい婦人が、ちちんぷいぷい御代の御宝と唱えて蝙蝠の印を結ぶ処がありますから、ちょっと申上げておくのであります。