Classici giapponesi con furigana
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ゆしまのけいだい
湯島の境内
泉 鏡花
Leggi 湯島の境内 (ゆしまのけいだい) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8674 caratteri · 18 schermate
俺がさせない。待て、落着いて聞けと云うに!――死んでも構わないとおっしゃったのは、先生だけれど、……お前と切れる、女を棄てます、と誓ったのは、この俺だが、どうするえ。
お蔦 貴方をどうするって、そんな無理なことばッかり、情があるなら、実があるなら、先生のそうおっしゃった時、なぜ推返して出来ないまでも、私の心を、先生におっしゃってみては下さいません。
早瀬 血を吐く思いで俺も云った。小芳さんも、傍で聞く俺が極りの悪いほど、お前の心を取次いでくれたけれど、――四の五の云うな、一も二もない――俺を棄てるか、婦を棄てるか、さあ、どうだ――と胸つきつけて言われたには、何とも返す言葉がなかった。今もって、いや、尽未来際、俺は何とも、他に言うべき言葉を知らん。
お蔦 (間)ああ、分りました。それで、あの、その時に、お前さん、女を棄てます、と云ったんだわね。
早瀬 堪忍しておくれ、済まない、が、確に誓った。
お蔦 よく、おっしゃった、男ですわ。女房の私も嬉しい。早瀬さん、男は……それで立ちました。
早瀬 立つも立たぬも、お前一つだ。じゃ肯分けてくれるんだね。
お蔦 肯分けないでどうしましょう。