Classici giapponesi con furigana
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まんかんところどころ
満韓ところどころ
Leggi 満韓ところどころ (まんかんところどころ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 74.601 caratteri · 148 schermate
橋本はじゃ貰って行こうとも云わず、また三十銭を三十円に改めようともしなかった。宿へ帰ったら、下女がある御客さんといっしょに梨畠へ行って、梨を七円ほど御土産に買って帰った話をして聞かせた。その時橋本は、うんそうか、おれはまた三十銭がた買って来ようと思ったら、三十銭ぐらいなら進上すると云ったよと澄ましていた。
三十六
壁と云うと鏝の力で塗り固めたような心持がするが、この壁は普通の泥が天日で干上ったものである。ただ大地と直角にでき上っている所だけが泥でなくって壁に似ている。その上部には西洋の御城のように、形儀よく四角な孔をいくつも開けて、一ぱし櫓の体裁を示している。しかし一番人の注意を惹くのは、この孔から見える赤い旗である。旗の数は孔の数だけあって、孔の数は一つや二つではないから、ちょっと賑かに思われる。始めてこの景色が眼に触れた時には、村のお祭りで、若いものが、面白半分に作り物でも拵えたのじゃなかろうかと推測した。ところがこの櫓は馬賊の来襲に備えるために、梨畑の主人が、わざわざ家の四隅に打ち建てたのだと聞いて、半分は驚いたが、半分はおかしかった。