Classici giapponesi con furigana
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まんかんところどころ
満韓ところどころ
Leggi 満韓ところどころ (まんかんところどころ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 74.601 caratteri · 148 schermate
余は生きた風呂敷包のごとく車の上で浮沈した。
四十七
茶を飲むと、酸いような塩はゆいような一種の味がする。少し妙だと思って、茶碗を下へ置いてゆっくり橋本の講釈を聞いた。その講釈によると、奉天には昔から今日に至るまで下水と云うものがない。両便の始末は無論不完全である。そこで古来から何百年となく奉天の民が垂れ流した糞小便が歳月の力で自然天然に地の底に浸み込んで、いまだに飲料水に祟りをなしているんだと云う。一応はもっともだが、説明が少し科学的でないようである。第一それほどの所なら穀類野菜ともに、もっとよくできなければならないはずだと思ったが、馬鹿気ているから議論もしなかった。橋本もこれは伝説だよと断った。伝説と云えば日本武尊の東夷征伐と同種類に属すべきもので、真偽以外に、重く取扱わねばならぬ筋の来歴を有しているに違いない。いかにも汚ない国民である。
湯を立てて貰って這入って見ると、濁っている。別に黄色く濁っている訳ではないが、御茶の味から演繹すればやっぱり酸っぱい湯に浸っているとよりほかに考えようがない。鹹水にも溶けるとか云って大連でくれた豆石鹸でも、行李の底から出せばよかったと思った。