Classici giapponesi con furigana
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らどうせんせい
潤一郎ラビリンスII――マゾヒズム小説集
谷崎 潤一郎
Leggi 潤一郎ラビリンスII――マゾヒズム小説集 (らどうせんせい) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 16.093 caratteri · 33 schermate
その餘り綺麗過ぎるのがイケナイと云うんです。」
「ほんとうだとすれば気の毒なもんだね。」
「それより惜しいもんですよ。あれだけの代物はそうザラにありゃあしません。」
それから二三日過ぎた日の午後である。久し振りに蘿洞先生の郊外の舊宅を訪れた記者は、あのいつぞやの応接間の卓を隔てゝ先生と向い合っていた。
「誰か、あの女の懸りつけの医者はおらんかい?」
逐一報告を聴き終った先生は、いつもの無表情な、どんよりした顔はしていたが、別にガッカリした風でもなかった。
「懸りつけの医者?」
「う、………うん、………それに尋ねたら分るんだが、………」
「そいつはむずかしい御注文ですなあ。そう云う者はおりませんでしょう。」
「足の趾がどう云う工合に取れておるか、天刑病は傷口に特徴があるんだが、………」
「そいつもどうも、………誰にも見せないと云うのですから、………」
「ふむ、」
そして先生は、庭の花壇の方を見ながら云った。
「わしが自分で調べてもいゝ。………う、いや、此処におっても材料さえあれば調べられる。………」
「材料と申しますと?」
「あの病気は洟汁に一番黴菌が集まる。洟をかんだハンケチか紙きれがあればいゝ。