Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かせいたんけん

火星探険

海野 十三

Leggi 火星探険 (かせいたんけん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 77.522 caratteri · 155 schermate

Aozora Bunko

張は死んだのではない。

三人の少年たちは安心をして元気づいた。張の怪我したところを調べてみると、それは左の上膊(上の腕)を何かでひどく引裂いていた。傷はいやに長く、永く見ていると脳貧血が起りそうであった。河合は、箱自動車の方へとんで帰って、救急袋を持ち戻った。そこでとりあえず張の腕を包帯でしばって血どめを施したが、それはうまくいかないと見え、せっかく巻いた包帯がすぐまっ赤になった。

「ううッ、痛いよ、痛いよ……」

張は蒼くなって痛みを訴えた。

三人は困った顔をした。ほんとうのお医者さまにみせる外ないのであろう。三人は張をかつぎあげて、崖をよじのぼり、箱自動車のうしろをあけて、折りたたんだ天幕の上に張を寝かした。傍にはネッドをつけ、山木と河合とは再び運転台に乗って道路を全速力で走り出した。早くどこかの町へとびこんで、張をお医者さまにみせて手当をうけなければならない。

それから四キロばかり行った先に、小さな町があり、そして医院があった。張をその中へかつぎこんで手当をうけた。傷の中から硝子の破片が大小七つも出てきた。これをとりのぞいたので、張は楽になり、死ぬように泣き喚くことはやめた。