Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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むもうだん

無毛談

坂口 安吾

Leggi 無毛談 (むもうだん) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8319 caratteri · 17 schermate

Aozora Bunko

私は前後四五人の女中を、こうして駅頭へ迎えたけれども、私がそれと目印を見破ってモシモシと話しかけると、ハイ、そうです、などゝ返事をする娘のいたタメシがない。うなずいたり、うなだれたり、するだけだ。それに、みんな言い合したように、待つ人のいることなど念頭にないように、ワキメもふらず、スタスタ歩いて改札を出て行くのである。トン子さんもワキメもふらずスタスタ通りすぎて行ったが、ツンとソッポをむいて、そうだという意味を表現したのは、この御一方だけであった。

日の丸をキリキリまいて、フトコロへ押しこんで、一寸だけのぞかせたタシナミと云い、ソッポをむいた気合いと云い、たゞの田舎娘の意気じゃない。

トン子さんは不幸な娘であった。田舎の小学校の校長先生の娘であるが、母親が死んでママ母がきた。ママ母にたくさん子供ができて、ママ母と折合いが悪い。家出をしたこともある。ウチにいたくないので、女工になったこともある。然し、女工はお行儀が悪くなるから、と校長先生が心配して、うちの女中に、校長先生から頼みこんできたのだそうだ。

だから、いつもくるような田舎娘の女中と違って、いくらか都会風である。