Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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くまのでるかいこんち

熊の出る開墾地

佐左木 俊郎

Leggi 熊の出る開墾地 (くまのでるかいこんち) di 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.070 caratteri · 31 schermate

Aozora Bunko

併し既に営まれている二十に近い開墾小屋は、とても他人を容れる余地を持たない、いずれも小さなものばかりだった。彼等は開墾場に近い深林の中に枯れ木を焚いて一夜を明かした。そして翌日から思い思いの小屋をかけたのだった。

開墾地として選定されていた場所は、原始林に囲まれた処女地だった。幅三十町、長さ五十町ほどの荒れ野原の一部分だった。萩と茅と野茨ばかりの枯れ叢の中に、寿命を尽くして枯れ朽ちた大木を混ぜて、発育のいい大葉柏が斑らに散在していた。そして原始林地帯がところどころに、荒れ野原へ岬のように突入しているのだった。

彼等の原始的な生活が、そこに始められた。深林を背負って、彼等は南に向けて小屋の入り口を並べた。陽があがれば野原に出て男達は木の根を掘っくりかえし、女達は土塊を打っ砕き、陽が沈めば小屋に帰って眠るのだった。そして、四五年の後から年賦で返済する条件で、少しばかりの米と味噌と塩とが地主から貸し付けられるだけで、その他の物はすべて自給自足だった。彼等は最初に蕎麦を蒔き黍などを作った。次に玉蜀黍、馬鈴薯、南瓜を作り、小豆、白黒二種の大豆、大麦、小麦と土地の成長に伴れて作物の種類を増して行った。