Classici giapponesi con furigana
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ばくだんたいへいき
爆弾太平記
夢野 久作
Leggi 爆弾太平記 (ばくだんたいへいき) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 49.653 caratteri · 98 schermate
持って生れたカンシャク玉が承知せん。
……アンタ方は日本の役人の面よごしだ。……ええかね。……これはアンタ方に絞られたドン仲間の恩返しだよ。コイツを喰らってクタバッてしまえ……」
と云ううちに爆弾の導火線を悠々と巻線香にクッ付けて、タッタ一吹きフッと吹くとシューシューいう奴を片手に、
「へへへへ……」
と笑いながら船首の吃水線下に投げ付けた。……トタンに轟然たる振動と、芸者連中の悲鳴が耳も潰れるほど空気を劈いた。それを見上げた友吉おやじは又も、
「へへへへへへへ……」
と笑いながら、今一つの爆弾を揚板の下から取出して導火線に火を点けた。それを頭の上に差し上げて、
「……コレ外道サレッ……」
と大喝しながら投げ出したと思ったが、その時遅く彼の時早く、シューシューと火を噴く黒い爆弾がおやじの手から三尺ばかりも離れたと見るうちに、眼も眩むような黄色い閃光がサッと流れた。同時に灰色の煙がムックリと小舟の全体を引っ包んだ中から、友吉おやじの手か、足か、顔か、それとも舷か、板子か、何だかわからない黒いものが八方に飛び散ってポチャンポチャンと海へ落ちた。そうしてその煙が消え失せた時には、半分水船になった血まみれの小舟が、肉片のヘバリ付いた艫櫓を引きずったまま、のた打ちまわる波紋の中に漂っていた。