Classici giapponesi con furigana
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ばくやくのはなかご
爆薬の花籠
海野 十三
Leggi 爆薬の花籠 (ばくやくのはなかご) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 101.908 caratteri · 204 schermate
海へとびこめば、こんどこそ、帆村の命は、まず無いものと思わなければならない。
このままでは、トラ十は、箱をひったくって、中をあらためるであろう。しかしトラ十には、これが、そんなに貴重なものとはわからないから、中身をあらためると、なんだ、こんなきたならしいものと、海中へ捨ててしまうかもしれない。そんなことがあればたいへんだ。帆村探偵のこれまでの苦心も水の泡だ。
ああ帆村探偵は、いかにして、このX塗料を守るであろうか。
洋上の死闘
「早くその箱をこっちへ出せ。なにをぐずぐずしとる!」
トラ十は、こわい顔をしてどなった。
帆村探偵は、進退極まった。
「なぜ、出さん。命の恩人たるおれの命令に、そむく気だな。よーし、お前がそういうつもりなら、早いところ、片をつけてやる。かくごしろ」
言下に、トラ十の手に、きらりと光ったものがある。
「あ、ピストル!」
「そうだ。お前の命はおれが助けた。この船に、助けてやったからなあ。ところで、お前は、おれのいうことを聞かない。そういう恩知らずのお前なんぞを、これ以上、だれが助けておくものか」
トラ十は、ピストルの狙いを定めた。