Classici giapponesi con furigana
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ぎゅうにくとばれいしょ
牛肉と馬鈴薯・酒中日記
国木田 独歩
Leggi 牛肉と馬鈴薯・酒中日記 (ぎゅうにくとばれいしょ) di 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 54.018 caratteri · 109 schermate
それじゃ余り情ないと私は思うわ」涙を袖で拭て「お前さんだって立派な職人じゃないか、それに唯た二人きりの生活だよ。それがどうだろう、のべつ貧乏の仕通しでその貧乏も唯の貧乏じゃ無いよ。満足な家には一度だって住まないで何時でもこんな物置か――」
「何を何時までべらべら喋舌てるんだい」と磯は矢張お源の方は向ないで、手荒く煙管を撃いて言った。
「お前さん怒るなら何程でもお怒り。今夜という今夜は私はどうあっても言うだけ言うよ」とお源は急促込んで言った。
「貧乏が好きな者はないよ」
「そんなら何故お前さん月の中十日は必然休むの? お前さんはお酒は呑ないし外に道楽はなし満足に仕事に出てさえおくれなら如斯貧乏は仕ないんだよ。――」
磯は火鉢の灰を見つめて黙っている。
「だからお前さんがも少し精出しておくれならこの節のように計量炭もろくに買ないような情ない……」
お源は布団へ打伏して泣きだした。磯吉はふいと起って土間に下りて麻裏を突掛けるや戸外へ飛び出した。戸外は月冴えて風はないが、骨身に徹える寒さに磯は大急ぎで新開の通へ出て、七八丁もゆくと金次という仲間が居る、其家を訪ねて、十時過まで金次と将棋を指して遊んだが帰掛に一寸一円貸せと頼んだ。