Classici giapponesi con furigana
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こぶ
犬田卯短編集 一
犬田 卯
Leggi 犬田卯短編集 一 (こぶ) di 犬田 卯 (いぬたしげる) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 48.259 caratteri · 96 schermate
」
「しょうある、この馬鹿阿女――十三四にもなって赤ん坊の守も出来ねえなんてあるか。」
「おさよのこと怒ったって病気はよくなんめえ」とお常がそこへ横あいから口を出した。「それより、はァ、早く医者様でも頼んで来なくてや、ヨチ子おッ殺しまアべな。」
「大きなお世話だよ。いくら俺だって七つや十の餓鬼奴じゃあるめえし、それ位のこと、言われなくたって知ってらア。知っていっけんど、医者っちば、すぐに金だっペ。金はただでは誰も持って来てくれねえんだから……俺らには……」
「それこそ大きなお世話だ。」お常はお終いの一文句が自分にあてつけられたものと思って鋭く言いかえした。「汝ら、そんな意地悪だ。どうして俺の腹から汝のような悪たれ娘が生れて来たのかと思うと不思議でしようねえ。」
お常はくらくらとして前後の弁えもなくなりそうになったが、そこへ隣家の若衆が、心配そうに眼をかがやかせて、そっと土間へ入って来たのに気づき、気を取り直して、裏戸口から出て行った。
「俺、医者様へ行って来てやっか」と若衆はおせきの顔色をうかがった。
「おや、心配かけて済まねえね。」
おせきも我にかえって笑顔をつくろい、やや考えていたが、