Classici giapponesi con furigana
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りょうしとくすりやのはなし
猟師と薬屋の話
小川 未明
Leggi 猟師と薬屋の話 (りょうしとくすりやのはなし) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3698 caratteri · 8 schermate
しかし、くまの姿は、今日は見えませんでした。
「あの猟師の打ったくまというのは、あのときの母ぐまではなかったろうか。」と、猟師は思いました。
もし、そうであったら、あの母ぐまと子ぐまは、いまごろどうなっているだろうと考えながら、一歩、一歩、奥へとはいってゆきました。
たちまち、猟師は、草の倒れているところへ出ました。それは、くまが、もうすこし前に通ったあとでした。こうなると、いつ、どこからくまが飛び出してくるかわからないので、猟師は用心の上にも用心をして、ゆきますと、どこか、あちらのがけのあたりで、ものすごいうなり声のようなものがきこえました。
「あ、こないだの猟師に打たれた、くまが傷をうけて倒れているのだな。」と、猟師はすぐに頭に浮かびました。
「よし、おれが、今日はしとめてくれるぞ。」と力んで、猟師は足音を忍んで、近よって、そのようすをうかがいました。ところがどうでしょう。倒れているのは、まさしくこのあいだの母ぐまであって、子ぐまが、かなしそうに、お母さんの傷口をながめながら、なめては、またなめているではありませんか。
これを見た猟師は、どうして、鉄砲を向けることができましょう。