Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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さるとびさすけ

猿飛佐助

織田 作之助

Leggi 猿飛佐助 (さるとびさすけ) di 織田 作之助 (おださくのすけ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 30.413 caratteri · 60 schermate

Aozora Bunko

木遁巻

「遠からん者は音にも聴け、近くば寄って眼にも見よ、見ればアバタの旗印、顔一面にひるがえる、信州にかくれもなきアバタ男、猿飛佐助とは俺のことだ。鈴鹿峠の山賊共! いざ尋常に……」と、例によって、奇妙な名乗りをあげながら、木鼠胴六の山塞へ、樊の如き恰好で乱入して行った。

木遁巻

嘘八百と出鱈目仙人で狐狸固めた信州新手村はおろか信州一円に隠れもなきアバタ男、形容するに言葉なきその醜怪な面相には千曲川の河童も憐憫の余り死に、老醜そのものの如き怪しげな人間嫌いの仙人戸沢図書虎も、汝極醜の人よと感嘆して、鳥人の思想及びその術即ち飛行の術並びに忍術を伝授せざるを得なかったという猿飛佐助が、遠からん者は音にも聴け、近くば寄って眼にも見よ、見ればアバタの旗印、顔一面に翻えしながら、鈴鹿峠の山賊の山塞に乱入した時の凄さは、樊※(「口+會」、第3水準1-15-25)排闥とはこのことかと天狗も悶絶するくらいであったから、忽ち山賊は顫え上り、中には恐怖の余り尿を洩らす奴もあったが、さすがに頭目の木鼠胴六は、石川五右衡門の一の子分だけあって下手に騒がず、うろたえる手下共をはげまして、かねて用意の松明を佐助めがけて投げつけた。