Classici giapponesi con furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 374.755 caratteri · 745 schermate
こっち側と池袋の駅よりの方歩きました。自分で大体の当りをつけておかないと、ひさを見させるにも具体的でないから。明日は土曜日ですから或は又何か見当らないものでもないかもしれません。この頃は、もう裏から電車とバスで出かけて居ます。行きの時間には相当もまれる、それももう大丈夫ですから(歩ける距離に見つけるまで、)
勉強の方は、入院前よみかけていたものプルードン批判をよみつづけて居ります。書く方は、『文芸春秋』が小説をのせるようにして見たいと云っているので、それを今ねっているところです。短篇ですが去年の秋ごろから心にとまっている題材です。お手紙に云われている創造力の源泉の問題は、私の場合ではやっぱり生活の掘り下げかた、生活への沈潜度の問題、その条件としての私の夾雑物への目のつけかたというようなものとむすびついていると思います。ここには非常に興味があり且つ微妙な問題があるので、多難な時代の中で成長してゆこうとする芸術家の努力の様々の段階のプラス・マイナス層が現れていると思います。いつかの連信の中であったか、或は他の手紙の中であったかに、一寸ふれたと思いますが、条件に対する抵抗力というか独自性の自覚(歴史にふれての)というようなものを、外へ向って押すように感じていた時代(これは表現は変化しているが期間としては相当長い