Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 215.557 caratteri · 426 schermate

Aozora Bunko

おばあちゃんは春亡くなっていますし、昔からしたしかった人は一人も出入りしなくなっているし。

何とかして、あるところでとりとめて、立ち直ってくれることを心から願って居ります。私にとって内面的に最も結ばれて暮したことのあるひとですから、おそらく一番ひどくこたえているのではないでしょうか。時間の上での古さでは卯女の父さんたちでしょうが。

人間の生涯の曲折というものはおそろしいと思います、親しい友達に、一言も口を利かせないという気の張り、賢こさのおそろしさを感じます、そして人生はつまり実に正直であると思います。世俗的につくろおうとしても、いざというときは、却ってその世俗の面からくずれて来て。

あなたもわたしのこの尽きない感慨をともにして下さるでしょう。立ち直るようにという願いをともにして下さいましょう。一層一層生活の大切なということを感じます。自分の一生であるが、人間としての一生という意味では、謂わば自分だけのものでない責任があります。自分の努力によって充たされてゆかねばならない人間の一生という刻々に内容をたかめている課題があるわけです。私たち芸術家はその最も人間らしく誇ある課題を充足させるために身をすてている筈です。