Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 215.557 caratteri · 426 schermate

Aozora Bunko

しかし、もし近くにあれば妙な心理の力学みたいなもので傾いて、そっちへ行ってしまうのね、自分というものの生きる目あてのしっかりしない女のひとが、三十五になって、食うに困るところと困らないところとスレスレで、しかし目前の不安はなくて、妙に従来の生活に倦き、新しい力を求めるという気分、良人はもう初老だとか更年期だとか云っている、よく家庭教師なんかが介在して来る。陳腐な筋だが、女がしんからその陳腐さを克服しようとする丈高い趣味がないといつまでも起る条件です。

いろいろなことが起り、それを判断し、自分の生活の独自さをつかみ日々を一定の方針によって生きてゆくということを益※(二の字点、1-2-22)私に訓練いたします。文学修業も広汎なものね、昨今そんなわけで、大変緊張した精神状態なのよ、不愉快と云えば其で充満している次第ですから。それと抵抗して自分の机のまわりだけは混乱させないでいるわけです。チェホフがあの自然さ、落付き、科学者らしい洞察(合則性への)で、新しい世代の母胎となったように、私はこの家で、ゆるがぬ石となり、太郎やほかの子やそういうのびゆくもののよりどころ、古い柱も建て代えには土台石がいる、その石となってやろうと考えて居ります。