Classici giapponesi con furigana
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しょうじょうるてん
生々流転
岡本 かの子
Leggi 生々流転 (しょうじょうるてん) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 297.521 caratteri · 586 schermate
わたいのおかみさんだい。莫迦、酔っぱらい。やーい、ざまあみろ」
男乞食は相手に聞えなくなる距離へ来ても相手が見えなくなっても尚、言い続けるのでした。それで、道行く人は自分に喰ってかゝられているのかと妙な顔をして振り返ります。男乞食がこういきり立つ傍で女乞食はどうしているのかと見ますと、たゞ普通に無表情で、牡鶏に護られるのが当然として蹴合いの傍でも余念なく餌を啄んでいる牝鶏のような澄ました態度を見せております。
わたくしも寒さに急き立てられ、夫婦乞食より一足先に郭を出て、藍染橋を渡り、棲家の地蔵堂へ帰りました。
牽かれるほどとは思わない眼の相手ではありますが、さりとて外所々々しくも見過せぬ乞食夫婦の存在でございます。わたくしは町への出入りに二人の姿を見かけると、知らず/\和やかな眼ざしを差向け、少しの距離を置いて同じ方向に歩み進んで行くのでございました。
はじめはわたくしを渡り鳥の新参者と、ただ見下げる態度だけでいた女乞食が日を経るに従ってだん/\険悪な相を現して参りました。女乞食は痩せた両肩をぐい/\と上げ下げし、唇を片頬へ釣り寄せて、わたくしを小莫迦にした表情を見せたのが最初でした。