Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しょうじょうるてん
生々流転
岡本 かの子
Leggi 生々流転 (しょうじょうるてん) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 297.521 caratteri · 586 schermate
と手招きして呼んで呉れました。わたくしは、
「あーあー」
と言って呼ばれて行きます。
ご新造さんは一たん引込んでまた出て来た手には宴会の折詰のまだ紐で縛ったまゝのを持っていました。鯛の尻尾が蓋の外にぴんと跳ね出しています。
「こんなもの、たまにあたしの鼻薬に持って帰って、宛がうなんて、うちの人もあんまりすることが見え過ぎているじゃないかねえ――」
ご新造さんは溜息をつきます。
「と言ったっておまえさんにゃ聞えも判りもしやしないだろうけれど――さあ、これをおまえさんにあげますよ。持ってってお食べよ」
わたくしは、その折を受取って、栗のきんとんがどっしり入っているらしい折の重味が掌に堪えますと、われ知らず不覚にもにーっと熱いものが胸に滲み出ます。歿くなったわたくしの父が宴会へ行った帰りには無愛想な顔をしながらもきんとんの折を忘れずにわたくしに持って来て呉れたのをつい思い出しましたので。
わたくしは、気持を紛らすため、また唖言葉を吐きます。
「あーあー」
ご新造さんは、自分のためやら、わたくしのためやら判らない溜息を再び深くついたのみか、袖口で眼がしらをちょっと押えさえしまして、