Classici giapponesi con furigana
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しょうじょうるてん
生々流転
岡本 かの子
Leggi 生々流転 (しょうじょうるてん) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 297.521 caratteri · 586 schermate
元来地所持で資産の充分な池上の家では、瀬戸物町の店の麻問屋は、先祖伝来の商売を持ち伝えるというだけで発展の慾望はない。当主である清太郎の父の理兵衛は放縦な好々爺である。じっとしてはいられない性分で、何かと事業に手を出したがる。今までに幾つかの事業に手を出しては人にも騙され、悉く失敗に終っている。海外貿易もその一つである。嘉六という番頭が確っかりもので、理兵衛の妻も外戚の能登屋のおじというのも下町式にいわゆる出来た人物である。資産に少々、罅も入りかけたので、この三人が相談の上、理兵衛を監督し始めた。事業はみな切捨てさして、海外貿易だけは残した。海外貿易の商法の顧問としてわたくしの父が頼まれました訳です。理兵衛の趣味としてこれ一つくらい続けさせねば、理兵衛は温順しくしていないだろう。そういう三人の監督なので総領息子の清太郎の育て方にも、ある種の掣肘が加えられました。女道楽をはじめとして私行的の道楽なら、いくら金を使っても池上の身上としては嵩が知れたものである。たゞ事業の道楽をやられては怖い。父の理兵衛がよい手本である。そういうところから清太郎が第一中学の優等生時代に、いくらか文学が好きなところを目っけものにして、後見の三人はこれを道楽化すことに力を入れた。