Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しょうじょうるてん

生々流転

岡本 かの子

Leggi 生々流転 (しょうじょうるてん) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 297.521 caratteri · 586 schermate

Aozora Bunko

広い食堂にはこの卓の外、二三組しか客は見えません。

わたくしは椅子へつくなり、左の手では、吉良と義光ちゃんの手を、右の手では八重子の手を堅く握って、顔を見廻しました。涙がぽろ/\零れて仕方ありません。

吉良はわたくしと同じ歳で来年は十八歳です。相変らず男の力は四角い両肩に集り、それから下は一本花の茎のように憔けた棒立ちの身体つきでいますが、そのまゝ成育して頑張りの利く青年に見えて来ました。頭の髪も大人らしく分け、緑がかった背広を着ています。

わたくしより一つ下の義光ちゃんは、日本語の片言もすっかり直った以上に、豊富な語彙を覚えて、その口の利き方は知性的なこの少年の顔と均り合って、物ごとを持って廻る言い振りをしながらその間に巧に始末をつける智恵者の面影を見せて来ました。鼠色の襦袢の襟に大島の絣を着ています。

八重子は今年の春に附属小学校から学園に移ったのですが、中産階級の奥さま型に出来上っている顔はもう制服姿に似合わないほど纏って取済したものになりました。

わたくしは、こうみんなの手を握りながらみんなの顔を見廻していると、よくもこれ等の男女が三四年の間も、全く性を超越し、個性を超越して同心同体になり、花に戯れ、枝を縫って学園の庭を蝶や鳥のように遊び呆けられたものだと、先ずそのことが先に胸を突き、有難く忝け