Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しょうじょうるてん

生々流転

岡本 かの子

Leggi 生々流転 (しょうじょうるてん) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 297.521 caratteri · 586 schermate

Aozora Bunko

はじめは多少容態を繕っていた近所のおかみさんたちや気取ってた娘たちも、如才のない母の面倒の見方や、愛想のよい褒め言葉にいつの間にか、ころ/\になって「蝶ちゃんのおっかさん」とか「蝶ちゃんのおばさん」とか呼び慣わし、母の言いなり放題にもなり、母にまつわって離れません。女が既にこうでありますから、男たちが忽ち筋骨を抜かれてしまうのは、当然であります。たゞ小さい男の子供だけは、何か母の手練に引っかゝらない面を持ち、とき/″\は反噬します。「なんだい、吝ん坊の婆あ――」

これには、母も匙を投げて「そう/\判った/\」と敬遠の手段を取っているようでした。

羽根の突き手の番が廻って来るのを待ちながら、わたくしは溝板の上へ佇んで、ふと、自分の家をみますと、格子戸を開けて入った男の姿が、洋服に外套こそ着ておれ、学園の園芸手葛岡に似た人に思えました。わたくしは「おや」と思って眼を注いでいると、直ぐ、しまに案内され、再び格子戸の外へ出た男は、わたくしたちのいる羽根弾きの群の方に来ました。紛う方なき葛岡です。わたくしは吃驚して身体も竦むように覚えました。

葛岡は、ちょっとわたくしに日頃にない愛想のよい顔を真正面に振り向け、それから母のところへ行って丁寧に挨拶しました。