Classici giapponesi con furigana
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せいぜんしんごのこと
生前身後の事
中里 介山
Leggi 生前身後の事 (せいぜんしんごのこと) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 41.804 caratteri · 83 schermate
のは余の二十七歳の時であった。
渋沢栄一翁の姿は時々見かけた、固よりこれも親しくは何の交渉も無いけれど、後にその令息の一人秀雄氏と帝劇の関係で知り合いになってから渋沢一家が大菩薩峠の熱心な愛読者であるということを聞いていた、老子爵も都新聞に連載時代から愛読して居られたような形蹟がある、これはまだ歴史の人ではないが岩崎小弥太男もまた都新聞時代から大菩薩の愛読者であったと想像の出来ない事もない。
明治天皇の御英姿を拝する機会は得られなかったが、大正天皇の行幸を拝したことは一二回ある。
さて、少くとも吾れと同じ世紀の間に生きていた因縁のある歴史的或は世間的に知名の方々に対しては略右のようなものであり、尚多少の遺漏があるかも知れないが、それは追って思いつき次第補充するとして次には今日まで共にこの世界に生きて来た有縁無縁の人でさまで有名でもなく、歴史にも世間にも印象を残すのなんのという人ではなく最も平凡に生き平凡に死んだ人の思い出を一つ書いて置きたいのであるが、それはまた少し後廻しにして、この機会に昨今、最も身辺の問題となっている大菩薩峠の出版史というようなのを少し述べて置きたいと思う、それも細かく書くと容易ならぬ