Classici giapponesi con furigana
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せいぜんしんごのこと
生前身後の事
中里 介山
Leggi 生前身後の事 (せいぜんしんごのこと) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 41.804 caratteri · 83 schermate
ものである、念の為にその巻々の名を挙げて見ると、
一甲源一刀流の巻、二鈴鹿山の巻、三壬生と島原の巻、四三輪の神杉の巻、五竜神の巻、六間の山の巻、七東海道の巻、八白根山の巻、九女子と小人の巻、十市中騒動の巻、十一駒井能登守の巻、十二伯耆安綱の巻、十三如法闇夜の巻、十四お銀様の巻、十五慢心和尚の巻、十六道庵と鰡八の巻、十七黒業白業の巻、十八安房の国の巻、十九小名路の巻、二〇禹門三級の巻。
この巻々の名は書物にする時につけたので、新聞に掲げている時は斯ういう名前の無かったことは前に云った通りである、この四冊が絶えず売れていたもので、小生もこの印税が生活のうちの大部を維持していた、春秋社としても相当の金箱であったろうと思う。
そうしているうちに、例の大震災で東京は殆んど全滅的の光景を現出した、市中の書物は固より紙型類等も殆んど全部焼き亡ぼされてしまったが、この大菩薩峠の紙型だけが焼けないで残されたのは殆んど浅草の観音様が焼け残ったと同じような奇蹟的の恵みであったのだ、神田君は勇気をふるい起して震災版を拵えた、それは赤く太い線をひいた紙表紙版を応急的に拵えて売り出した