Classici giapponesi con furigana
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せいしまんじどもえ
生死卍巴
国枝 史郎
Leggi 生死卍巴 (せいしまんじどもえ) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 91.598 caratteri · 182 schermate
もう一本の木立へ来た。
刀光! 意外! 敵がいた! 閃めかして茅野雄へ切ってかかった。
また太刀音! が、しかしだ! 既に茅野雄はこの時には、身を翻えして遁れていた。
この間も茅野雄は考えた。
(信者なら声をかけるはずだ! 「神殿を荒らす背教者でござるぞ! 出合え! 方々!」――と、こんなように! ……ところがこいつは黙っている。……何者だろう? 何者だろう? うむ、五人だな! おッ、来おる!)
闇を一層に闇にして、五人の人影が塊まって、迫って来るのが幽かに見えた。
と、その次に起こったことは、数合の太刀音のしたことと、一人の人影が地上へ仆れ、仆れながら何かを投げたことと、その人影が起き上った時、一人の男が唸り声をあげて、ドッと地上へ仆れたことと、仆れた人間を切り刻もうとして、五人の人影が飛びかかったことと、洞窟の入り口へ光が射して、すぐに一点龕燈の光が、闇へ花のように浮かび出たことと、全裸体の乙女がその龕燈を捧げて、悩ましそうな眼付きをして、投げられた丸太に足を打たれ、地上へ仆れている茅野雄の姿と、茅野雄を切って刻もうとして、醍醐弦四郎と彼の部下の、半田伊十郎と他五人とが、茅野雄の周囲に集まっているのを、順々に見廻したこととであった。