Classici giapponesi con furigana
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いなかふうなヒューモレスク
田舎風なヒューモレスク
宮本 百合子
Leggi 田舎風なヒューモレスク (いなかふうなヒューモレスク) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7790 caratteri · 16 schermate
血相をかえて話すので、私はぞうっとし、すっかり家中明け放した庭の暗が気味わるく成って来た。私はけんかは嫌いだ。切ったはったは何より嫌いだ。実際今夜人殺しがあるというのだろうか。
私は、落ついたような調子で、少し笑いさえ浮べていった。
「――騒ぎばかりひどいのじゃあないの?」
「私も、おきみッ子が逃げて来てそういった時は、まさかと思いましたが、この子があなたそうっとのぞいて来て、母ちゃん、おっかねえ、本当に出刃磨いててよっていうもんだで、窓の外へ廻って見ると、ほんによ、暗い流しであっち向いてせっせ磨いでるだもん、おれ足がすくむようだてば……」
「女房は殺すかも知れないが、他人のあなたをどうするということはないでしょう?」
「それがね、あの河崎屋のじいさま、ほんにいやなおやじだよ、けさ吉さに、もうけんかはやめたらよかッぺ、隣の安田でも馬鹿だちゅうて笑ってるなんぞといいましたんだって。とんだ恨でも買ったらなじょにしてくれるんだか。――今晩だけお邪魔でもとめて下されますまいか」
四十を越した、神経質な寡婦が、子供をつれ、大切なものまで抱えておびえてあがるのに対して、私は、それは私もこわい、かかり合のかかり合になるのは迷惑だといえるだろうか。