Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
いなかふうなヒューモレスク
田舎風なヒューモレスク
宮本 百合子
Leggi 田舎風なヒューモレスク (いなかふうなヒューモレスク) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7790 caratteri · 16 schermate
勘助は、あわてて荷を出そうとどよめいているのだと思った。がよく見ると、何事だろう! 勇吉夫婦は酔っ払った上互に狂人のように悪態をつき合ながら、炉の粗朶火をふり廻して、亭主がここへ火をつけると、女房もそっちに火をつける。火をつけながら、泣きながら、おしまは、
「こげえな家が何でえ! 畜生! 夜もねねえでかせいだんなあ何のためだ、ひとう馬鹿にしてけつかる」
オイオイと号泣して、彼女はよろける。
「糞じじいに鼻たらし嫁なぐさませるためじゃあねえぞ!」
すると、勇吉は、粗朶火を持たない左の手で、怒り猛る仁王のようにおしまにつかみかかりながら罵りかえした。
「へちゃばばあ! ええ気になりくさって、おれを何だと思う! 亭主だぞ! 憚んながらこの家の主人だ! 何、何、何をしようとおれの勝手だ。おれの働きで建てた家で、したいことしていけねえんなら、糞! 燃しちまう! ああ燃しちまうとも! 糞!」
おしまは、
「お前一人ででかしたようにほざくねえ! おめえが燃すというんならおれだって半こ半こだ! ほらよ、燃してくれべえ」
勇吉の家は、畑中で近所が少し離れている。それだからいいようなものの、火の手は次第に募る。