Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ばんちょうさらやしき

番町皿屋敷

岡本 綺堂

Leggi 番町皿屋敷 (ばんちょうさらやしき) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 33.494 caratteri · 67 schermate

Aozora Bunko

しかし無暗にそんなことをされては、主人が恐らく迷惑するであろう。何といってこれに答えるかと、彼女は耳を引立てて聴いていると、果して播磨はあわててそれをさえぎった。

「いや、その儀には及びませぬ。伯母様が直々の御掛合などござりましては、水野殿も迷惑、手前も迷惑、その儀は平に御見合せを……」

「そりゃ私とても好むことではござりませぬ」と、真弓はいった。「そんならきっとあの衆の仲間入りをしませぬか。これから誓っておとなしゅうしますか」

「は」

それで話は少し途切れたかと思うと、伯母の声が又聞えた。それは今までと違って、いかにも親しみのある、優しい柔かい声であった。

「就いてはもうひとつの相談がある。お身が屋敷の内に落着かいで、とかくにそこらをのさばり歩く。それも所詮は我が家に控え綱がないからかと思います。お身ももう二十五で、人によっては二人三人の親になっているのもある年頃を、いつまで独身で過す気か。もう好いほどに相当の妻を迎えて、子孫繁栄のはかりごとをせねばなるまい。伯母は決して悪いことはいわぬ。この間もちょっと話した飯田町の大久保殿の二番娘……」

お菊は襖を押倒すほどに身を寄せかけて、その一言一句をも聞き落すまいと耳を澄ましていた。